母没後、1年半で高齢の父も他界。母の時も、父のときも涙を隠すために三四郎池のベンチをよく利用した。
当時は電車通勤をしていたので、電車の中では涙をごまかすのに苦労した。電車に揺られながら思った。
”悲しみを、涙をこらえて乗車している人たち”が周りを気にせずに涙をこぼせる癒しシートがあればと・・・・・・。
墓参の折には毎回自作詩を手向けます。
母さん
直ぐに帰れず ごめんと 詫びる僕に
寝顔むけて 「有難う」と呟いた
涙を隠して うつむく僕に
手をのべた
母のか細い指さき 重すぎた
母に甘えて せがんだ 昔ばなし
頬を寄せて 「ほうやれほ」と唄ったね
今でもぬくもり 覚えているよ
振り向けば
母の優しい微笑み 駆けてくる
あなたみたいに 上手に 唄えないが
枕もとで 「ほうやれほ」と唄います
母さん母さん 聞こえてますか
聞こえたら
まぶた閉じずに一緒に 唄おうよ
安寿 恋しや ほうやれほ
厨子王 恋しや ほうやれほ